士業の仕事

公認会計士の仕事~公認会計士って何をしているの?

公認会計士の仕事

公認会計士の仕事はあまり一般の人になじみのない仕事のため、何をやってるのかよくわからない方も多いと思います。

今回は公認会計士の仕事について解説したいと思います。

電卓先生
電卓先生
ちなみに、公認会計士は弁護士などと異なりなかなかドラマの対象にはならないのですが、10年以上前になりますが「監査法人」というドラマが放送されました。現実と異なるツッコミどころも多々あるのですが、一般の人にわかりやすく、ドラマとして成立させるには仕方ないところなのでしょう。興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょうか。
監査法人とは

財務書類の監査又は証明を組織的に行うことを目的として公認会計士が5人以上で設立する法人です。公認会計士の主な業務である監査業務は、大企業を対象として組織的に行う必要性がある場合が多いため、監査法人が実施しているのがほとんどです。

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公認会計士の仕事

公認会計士の仕事の領域としては主に次のとおりです。

監査
企業などに対して独立した立場から監査意見を表明し、財務情報の信頼性を担保する業務です。公認会計士の独占業務であり次の項目で説明します。

税務
公認会計士は税理士登録をすることにより、税務業務を提供することができます。

コンサルティング
経営戦略の立案から組織再編、内部統制など、経営全般にわたる相談・助言を行います。

監査業務について

監査業務は公認会計士の独占業務であり、仕事の主軸であるのですが、一般の人の目に触れることが少ないためイメージしにくい仕事かと思います。

公認会計士監査とは
資本市場に参加する企業は、投資家に経営内容を伝えるために財務情報を公開します。これを情報公開(ディスクロージャー)と言います。このとき経営者は、正しい情報を説明する責任(アカウンタビリティ)を負っていますが、自ら作った情報の正しさを自らが証明することはできません。そこで企業は、独立した第三者に証明を依頼します。この独立した第三者が公認会計士であり、公認会計士が判断するために行う検証を「監査」と言います。監査の結果は、「監査報告書」として企業に提出されます。
公認会計士監査は、その内容を検証して、「適正」か「不適正」かを判断した結果を報告するという意味で、保証業務であるといわれています。金融商品取引法では、すべての上場会社に公認会計士監査を義務付けています。公認会計士が企業の財務情報を検証し、その正しさを保証することによって、投資家は安心して投資活動を行うことが可能になるのです。
(引用元:日本公認会計士協会HP

簡単にいうと、会社の作成した決算書が適正かどうかをチェックして意見を表明する仕事です。決算書に公認会計士監査による適正意見があれば、決算書の内容を信頼して取引や投資をすることができます

法令等の規定によって監査が義務付けられているものを法定監査といいます。主なものは、次のとおりです。

・金融商品取引法に基づく監査
主に上場会社に義務付けられている監査です。上場会社等は「有価証券報告書」の提出が義務付けられていますがその財務書類について監査を受ける必要があります。
・会社法に基づく監査
会社法において、大会社及び委員会設置会社は、会計監査人を置くことが義務付けられています。会計監査人の資格は、公認会計士又は監査法人に限られます。
・その他、一定の信用金庫・組合、学校法人、公益法人、社会福祉法人などにも監査が義務付けられています。利害関係者が多く社会的影響がある組織体に監査が義務付けられているといえます。

上場会社について、有価証券報告書は公開されていますのでWebで閲覧が可能です(EDINET)。有価証券報告書の一番最後の方に公認会計士(監査法人)の監査報告書が添付されています。

公認会計士監査業務の流れ

公認会計士監査業務の流れ
1. 予備調査
監査の依頼が来ると、監査人はまず公認会計士としての責任が果たせる状況にあるかどうかをチェックします。監査を受ける会社が監査に協力する体制にあるか、監査に対応可能な内部統制が構築されているかどうかなどを調べます。
監査は試査(サンプリング)により行われるため、内部統制が確立していない会社はその構築から始めなければなりません。

2. 監査計画の立案
管理組織のレベル、内部統制の整備・運用状況、取引の実体などを分析して、間違いの可能性の高い箇所をピックアップします。この間違いの可能性の高い箇所をリスクと呼び、そのリスクに焦点を当てて監査することによって、より効率的な監査を実施することができます。それがリスク・アプローチと呼ばれる手法で監査計画立案において最も重要な手続です。

3. 監査手続の開始
立案した監査計画の結果に基づいて具体的な監査手続を行います。監査は通常数人のチームで編成され、大会社については数百名の場合もあります。「売上」や「仕入」などの勘定科目ごとに担当者が決められ、実査・立会・確認・勘定分析など監査手続を効率的に行い、監査証拠を積み上げていきます。

4. 監査意見の形成
それぞれの担当が、その勘定科目に記載誤りがないと確信できるところまで調べがつくと、その業務の過程を監査調書にして現場の責任者に報告します。現場責任者(主査)はそれらの報告をまとめて相互の関連性や整合性を見ながら、全体としての正しさを検討します。その結果を監査責任者(業務執行社員)に報告し、監査責任者は最終的に適正かどうかを検討して、監査チームとしての意見を形成します。

5. 審査
監査チームの結論を、その監査に携わっていない別の公認会計士が客観的な視点でチェックをします。これを「審査」と呼び、上場企業を監査する事務所には必ず「審査担当」を置くことを日本公認会計士協会では義務付けています。監査現場を見ていない審査担当は、監査責任者から監査意見形成の過程の説明を受け、監査調書を査閲し、その判断が適切かどうかを客観的に判断します。

6. 「監査報告書」の提出
こうして公認会計士監査の報告書は作られます。「監査報告書」は監査責任者が自筆のサインをして、監査した企業の取締役会宛に提出します。企業は財務諸表にこの「監査報告書」を付けて、自らが作成した財務書類に間違いがないことを明らかにします。

(引用元:日本公認会計士協会HP

大まかにいえば、監査の計画を立て、それに基づく手続を実施して決算書が適正かどうかを判断して監査報告書を提出するという流れです。

では、監査の手続とは具体的に何をしているのでしょうか。代表的な監査手続として最もイメージしやすい手続として「実査」「棚卸立会」「確認」があります。

実査

現金、受取手形、株券などの資産が実際に存在しているかを確かめるために、監査人が現物を実際に確かめる監査手続です。現金などの資産が、帳簿どおりに実在するかどうか実際に目で見て、数を数えて確かめます。

棚卸立会

棚卸資産(商品・製品・原材料・仕掛品など)を有する会社は、期末に工場や倉庫に保管されている棚卸資産の数量を数え、帳簿の記録と一致しているかどうかを確認しています。この作業を、実地棚卸といいます。

棚卸立会は、会社が行う実地棚卸の現場に監査人が同席し、その実施状況を視察し、一部について実際に監査人自身がカウントしたりすることによって、実地棚卸が適切に行われ、在庫数量が適正かどうかを確かめます。冷凍倉庫に入ったり石油タンクに登ったりすることもあります。

確認

銀行預金や売掛金などの残高についてが実際に存在していることを確かめるために、金融機関や取引先に対し、その残高について監査人が直接、文書で問い合わせを行い、その回答を入手して評価する手続です。在庫が倉庫業者に保管されている場合に、その数量が実際に保管されているかを倉庫業者に確認することもあります。

 

今回は公認会計士の仕事として主に監査業務の大まかな概要を解説しました。
監査業務の流れや具体的な手続について、機会があればまたその詳細を解説したいと思います。

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