こちらの記事で住宅ローン完済後の抵当権抹消登記手続きをする際の、司法書士の基本的な仕事の流れについてご紹介しました。
住宅ローン完済前に、銀行等が吸収合併されていた場合は、抵当権抹消手続きをする前に、抵当権を承継会社へ移転させる登記が必要になります。
住宅ローンを完済後、抹消書類が交付された後に銀行等の抵当権者が吸収合併されていた場合は、交付された抹消書類で抵当権抹消登記を申請することができます。抵当権抹消手続きをする前に、抵当権を承継会社へ移転させる必要はありません。
今回は、抵当権抹消登記手続きの依頼があった際、抵当権者である銀行等が住宅ローン完済前に吸収合併されていた場合の司法書士の仕事についてご紹介します。
※ここで紹介するのは抵当権移転/抵当権抹消手続きの依頼があった場合の司法書士がする基本的な仕事の流れの一例ですので、事務所や個々の状況によって異なる点がある旨ご了承ください。
menu
抵当権抹消登記手続きの依頼(抵当権者の合併)
※抵当権抹消登記手続きの依頼があった場合の手続きの流れや必要書類等は、こちらの記事をご参照ください。
抵当権を設定後、住宅ローン完済前に抵当権者である銀行が吸収合併されていた時には、多くの場合は銀行側で抵当権移転の手続きを進めます。
銀行から合併による抵当権移転登記と抵当権抹消登記の依頼を受けました。抵当権を抹消する場合、所有権者の現在の住民票上の住所と登記簿上の住所が違っていると、抵当権の抹消登記をする前に、住所変更の登記も必要になります。
今回は住所は一致しているとのことで、1件目で合併による抵当権移転登記、2件目で抵当権抹消登記を申請します。
⓵抵当権移転登記には銀行の委任状が必要です。登記申請する際には、いつ合併したかを記載する必要がありますので、銀行の登記情報(又は登記事項証明書)を見て合併した日を確認します。登記情報は、こちらの登記情報提供サービスを利用して確認することができます。
②抵当権抹消登記には登記原因証明情報(抵当権解除証書や抵当権放棄証書等)、権利証(登記済証または登記識別情報)、委任状(銀行とお客様のもの)が必要です。
司法書士がお客様にお会いした際には、必要な手続きとその流れの説明、お客様のご本人確認や登記申請意思・抵当権抹消対象物件・抹消する抵当権の確認を行います。
登記申請書例
登記申請に必要な情報や書類をもとに、登記申請書を作成します。
合併による抵当権移転登記の申請書例です。
登 記 申 請 書
登記の目的 何番抵当権移転
原因 平成○×年○月×日合併
抵当権者 (被合併会社 株式会社△□銀行)
大阪市○×区○×町○丁目○番○号
株式会社○×銀行
(会社法人等番号 0123-45-6789000)
代表取締役 銀山行男
添付書類 登記原因証明情報 代理権限証明情報 会社法人等番号
令和○年○月○日申請 ○○法務局○○支局
代 理 人 ○○市○○町○○番○○号
司法書士 六法条一
電話番号 000-111-2222
登録免許税 金1万円(債権額の1/1000)
不動産の表示
略
登記原因証明情報は、承継会社である株式会社○×銀行の登記事項証明書を添付するのが基本ですが、株式会社○×銀行の会社法人等番号を提供する場合は、登記事項証明書の添付は不要になります。実務では会社法人等番号を提供することが常ですので、添付書類は代理権限証明情報である銀行の委任状のみになります。
登録免許税は、合併による移転の場合は債権額の1/1000になります。例えば、債権額が1,000万円の場合、1,000万円×1/1000=1万円になります。
今回は、抵当権抹消登記手続きの前に、抵当権者である銀行等が住宅ローン完済前に吸収合併されていた場合の司法書士の仕事についてご紹介致しました。











