不動産の所有者が亡くなった場合、不動産の名義を相続人に変更する手続きの事を相続登記といいます。
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前提:相続財産の分配方法の決定と相続人の把握
相続登記の申請をするには相続財産の分配方法を決定しなければなりません。
遺言があれば原則、遺言の内容に沿って分配方法が決定されます。遺言がない場合には、民法の規定に従って相続分を分配する(以下、法定相続とします。)、あるいは相続人の話し合いによって分配方法を決定(以下、遺産分割協議とします。)します。
ここで大切なことは相続人を正確に把握することです。
私達専門職が相続登記のご依頼を受けた場合、まず相談者からヒアリングをして、法定相続人(*)の調査を始めます。しかし、例えば相続人である息子さんが先にお亡くなりになっているなどして、相談者が認識している法定相続人の範囲と実際の法定相続人の範囲が違うことは往々にしてあります。
(*)法定相続人:民法で誰が相続人となるかは定められています。
そこで亡くなった方(以下、被相続人)の出生から死亡までの戸籍を集め、法定相続人を把握する必要があります。
相続人を把握した後は、相続人によって相続財産の分配方法を決定し、相続登記をするといった流れになっていきます。
どこに申請するのか〜申請先〜
相続登記の申請先は、相続財産である不動産の所在地を管轄する法務局がこれにあたります。
管轄については法務局HPを参考にしてください。
相続財産である不動産が複数の管轄に亘る場合、各不動産を管轄する法務局に申請する必要があります。
また、登記申請にあたって各法務局で登記相談に乗って貰うことも可能です。
登記相談は予約制になっており、各法務局に電話予約の上、行う必要がある点に注意を要します。
申請書の書き方
以下、よくある質問
原因年月日について
被相続人の死亡年月日を記載します。
住所の記載方法について
住所に関しては、住民票の記載通りに記載します。『住民票コード』は住民票の写しを添付する場合は記載不要です。
登記原因証明情報とは
法定相続の場合、『戸籍謄本等』がこれにあたります。また遺産分割協議を行った場合には『戸籍謄本等』に加え、『遺産分割協議書』及び協議した者全ての『印鑑証明書』の提出が必要です。
課税価格とは
課税価格は、固定資産税評価証明書の評価額(1000円未満は切り捨て)がこれにあたります。不動産が複数個ある場合には、全ての評価額を合算した後、1000円未満を切り捨てた額となります。
不動産の表示の記載方法について
登記事項証明書の記載通りに記載します。
登記事項証明書は、登記所または法務局証明センターにて取得できます。
地番とは、登記所が『登記すべき土地』を特定するために付する番号です。郵便物等の送り先などとして使用する番号(住居表示)は市区町村が定めるため、通常これとは異なります。
登記簿謄本は地番が表記されていますので、登記簿謄本を確認すれば地番がわかりますが、各管轄法務局に問い合わせるなどして確認する方法もあります。
必要書類の添付方法と原本還付
登記申請に添付する書面は、原本であることが原則です。
添付書類は、申請書と共に左とじにして管轄法務局に提出します。
ただし、一定の書類(*)を除き、添付書類は原本の還付(返還)手続き(以下、原本還付手続きという。)を行うことが可能です。
当該原本の写し(コピー)を作成し、写しに『原本に相違ありません。』の文言を記載の上、申請者の署名(記名)押印(二枚以上に亘る場合は、各用紙の綴り目ごとに契印(割印))したものを申請書に添付して原本と一緒に提出することで、登記完了後、原本の還付を受けることができます。
(*)一定の書類:登記申請のためにのみ作成した書類(委任状など)や印鑑証明書は原本還付できません。ただし、遺産分割協議書を提出する場合には共にその押印した者の印鑑証明書の添付が求められますが、当該印鑑証明書は原本還付が可能です。
相続関係説明図を提出することで、以下の書類はコピーを提出することなく原本還付を受ける事ができます。
①戸籍謄本 ②除籍謄本 ③改製原戸籍謄本
登録免許税と納付方法
不動産登記手続きには、登録免許税という税金の納付が必要です。
相続登記の場合の登録免許税は原則、以下の計算式にて算出されます。
登録免許税=固定資産税評価額(評価価格)×0.4%
納付方法は原則、現金納付となっています。(オンライン申請をする場合には電子納付も可能)
法務局側の取り扱いでは、
- 登録免許税の額に相当する金額を銀行等に納付し、その納付にかかる領収証書を当該登記申請書に貼り付けて登記所に提出する
- 登録免許税の額が3万円以下であるなどの場合には、その額に相当する金額の収入印紙を当該登記申請書に貼り付けて登記所に提出する
こととなっています。












