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税金・特例/控除

[相続税Q&A(2-2)]団信はみなし相続財産?養子がいる場合の基礎控除の計算方法は?等(電卓先生の税金解説)

税金5:相続税質疑応答2

電卓先生
電卓先生
前回は、相続税についてよく受ける11個の質問のうち、5個をQ&A形式にして紹介しました。今回は、残りの6個をご紹介致します。

Q6.基礎控除の法定相続人に含まれる養子の数には制限がある?

相談者A
相談者A
基礎控除の計算をする際、推定相続人の中に養子が複数人いる場合は、全員を法定相続人としてカウントできないと聞きました。
電卓先生
電卓先生
基礎控除を計算する際、養子は、被相続人に実子がいる場合は1人まで、被相続人に実子がいない場合は2人まで法定相続人として算入できます。仮に養子が3人いても法定相続人の数に算入できるのは1人または2人までです。

養子を増やして基礎控除を大きくし、相続税逃れを防ぐために、養子についてはこのような制限があります。

発展

この制限があるのは、被相続人の養子が相続人になる場合です。相続人が被相続人の兄弟姉妹であり、兄弟姉妹が被相続人の養兄弟姉妹であった場合には、制限はありません。

Q7.みなし相続財産の非課税枠は、相続放棄した人も法定相続人?

相談者A
相談者A
死亡保険金は、500万円×法定相続人の数までは非課税だと聞きました。この法定相続人の数も、基礎控除の計算と同様に、推定相続人の中に相続放棄をした人がいても、相続放棄がなかったものとして、法定相続人の数に含まれますか?
電卓先生
電卓先生
はい、死亡保険金等のみなし相続財産の非課税枠を計算する際の法定相続人の数は、基礎控除の計算と同様に、相続放棄したものがいても相続放棄がなかったものとして算定します。

生命保険契約による死亡保険金や死亡退職金は、受取人固有の財産ですが、みなし相続財産として課税価格に加算されます。ただし、死亡保険金と死亡退職金は、「500万円×法定相続人の数」までは非課税となります。

尚、養子がいる場合は基礎控除と同様に、被相続人に実子がいる場合は1人まで、被相続人に実子がいない場合は2人まで、養子を法定相続人として算入できます。

Q8.死亡保険金を年金で受け取るときの相続財産の金額は?

相談者A
相談者A
母が受取人を私にして、死亡時から10年に渡って毎年210万円を受け取れる生命保険に入っていました。この保険は、死亡時に一括で受け取ると2,000万円を受け取れる保険です。この場合、みなし相続財産である死亡保険金は、どのように評価するのですか?
電卓先生
電卓先生
解約返戻金、一括で受け取る場合の額(2,000万円)、年金額(210万円)に予定利率による複利年金現価率をかけたもののいずれか多い金額で評価します

死亡保険金は、保険料を支払っていたのが誰なのか、受取人が誰なのかによって、所得税を納付することになったり、贈与税を納付することになることもあります。

また、保険金の受取人を孫にしていた場合は、相続税の申告対象になったり、相続税の2割加算の対象になったりします。

被相続人に保険金や保険契約がある場合は、一度税理士に相談することをおすすめします。

相続税相談はこちら(お問合せページへ)

Q9.団信はみなし相続財産に含まれる?

相談者A
相談者A
団信(団体信用生命保険)で受け取った保険金は、みなし相続財産に含まれますか?
電卓先生
電卓先生
団信の保険金の受取人は金融機関です。みなし相続財産には含まれません。

団信(団体信用生命保険)とは、住宅ローンを組む際に入る保険です。住宅ローンの債務者が返済中に死亡した場合、保険会社が金融機関へ住宅ローンの残債を支払います。これによって、同居していた家族は住宅ローンを払うことなく、自宅に住み続けることができます。

団信の保険金は金融機関に支払われるので、相続人が受け取ることはありません。そのため、保険金がみなし相続財産として相続税の課税対象になることもありません。

尚、団信から支払われる保険金によって住宅ローンは消滅しますので、住宅ローンの残債を債務として相続税の計算から控除することはできません。

Q10.被相続人が生前にした贈与財産の価額も、相続税の課税価格に含まれる?

相談者A
相談者A
相続税の課税価格には、相続開始時の相続財産だけでなく、被相続人が生前に贈与した財産の価額も含まれると聞きましたが、本当ですか?
電卓先生
電卓先生
相続税の計算をする際、まずはじめに相続人ごとの課税価格を算出します。相続人ごとの課税価格は、「純財産価額+相続開始前3年以内に受けた贈与財産」の価額です。

純財産価額は、「①相続又は遺贈により取得した財産+②みなし相続財産+③相続時精算課税に係る贈与財産-④非課税財産-⑤債務・葬式費用」で計算します。次に、純財産価額に、相続開始前3年以内に受けた贈与財産の価額を足して、各相続人の課税価格を算出します。

例えば、相続人が被相続人の子1人のみであった時に、純財産価額が1億円、相続人が被相続人死亡の1年前に現金1億円を贈与で貰っていた場合には、課税価格は1億円+1億円=2億円となります。

また、純財産価額には、①相続又は遺贈により取得した財産とあります。例えば、祖父から孫に生前に年間110万円未満の現金を贈与によって毎年渡していたとします。しかし死期が近づいてきたので、最後は遺言によって孫に現金を遺贈することとしました。この場合は、遺贈によって取得した額と、相続開始前3年以内に贈与を受けた額も、課税価格に含まれることになります。

なお、相続税の課税価格に加算された贈与財産について贈与税を支払っているときは、贈与税額控除として相続税の税額から支払った贈与税額を差し引くことができます。

Q11.香典は相続財産?香典返しは葬式費用ではない?

相談者A
相談者A
相続税を計算する際、葬式費用は債務ではないけれども、遺産総額から差し引くことができると聞きました。
電卓先生
電卓先生
はい、葬式費用は債務ではありませんが、遺産総額から差し引くことができます。葬式費用には、火葬費用・埋葬費用・納骨費用、読経料、死体運搬費用等があります。
相談者A
相談者A
香典は相続財産ですか?また、香典返しのためにかかった費用は、相続税を計算する際、債務として差し引くことができますか?
電卓先生
電卓先生
香典は相続財産ではありません。また、香典返しのためにかかった費用は葬式費用には含まれませんので、遺産総額から差し引くことはできません

香典は遺族に対してお渡しするものですので、亡くなった方の相続財産にはなりません。

電卓先生
電卓先生
今回は、相続税について一般的の方からよく受ける11個の質問のうち、6個をQ&A形式にしてご紹介致しました。前回は以下の5個について回答していますので、是非ご一読下さいね。

 

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