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士業の議論・考察

[議論/考察]遺産分割協議(不動産などの価格決定・司法書士の立場・換価分割/代償分割と贈与税)

議論7:遺産分割協議

今回は、「遺産分割協議」について4人の現役司法書士・税理士がざっくばらんに話した内容をご紹介致します。

不動産等、現金や預貯金以外の価額決定について

電卓先生
電卓先生
遺産分割協議をする際に、現金や預貯金については、額面がそのままの金額になりますが、不動産については固定資産税評価額や相続税を算出する際の評価額、公示地価額、実勢価格等、その不動産がいくらになるかを決める時に何を基礎とするかは、それぞれの遺産分割協議の仕方によってケースバイケースです。
誠実先生
誠実先生
土地の価格を決める時には、地元の不動産屋に相談して実勢価格の相場から決めることがありますね。建物については固定資産税評価額を基礎としたり、築年数が随分経っている場合には、建物価値をなしとすることもあります。不動産を売却する前提で相続する場合は、売却時までの管理費用や、売却にかかる費用も考慮して価格を決めることもありますね。
六法先生
六法先生
田舎にある不動産だと、固定資産評価額よりも実勢価格が低かったり、管理が大変だったり活用のしようがなかったりするので、誰も相続したがらないといったこともありますね。不動産が必ずしもプラスの財産ではないことは、遺産分割協議をする上で結構聞く話です。
電卓先生
電卓先生
実勢価格で不動産を遺産分割して相続しても、相続税評価額とは異なるので、相談内容によっては、その点を考慮して遺産分割協議をするようにアドバイスすることがあります。同様に、株式の価格を評価する時も、株式の価格は日々変動したり、株式を売却する費用や税金がかかったりするので、その点も考慮して価格決定をする必要がある場合もあります。相続人間で決めた価格と、相続税を算出する時の価格が異なることを認識しておかないと、いざ相続税を支払う際に、思っていた額と異なる税額になりかねないので注意が必要ですね。
六法先生
六法先生
相続財産が複数あった時に「○○財産は相続人Aへ相続させる。××財産は相続人Bへ相続させる。その他の財産は相続人AとBの協議によって分割する。」といった遺言書の内容だった場合、その他の相続財産について分割協議する際に、遺言によって受け取った(遺贈された)相続財産を考慮して分割協議をすることもあるし、遺贈された財産は考慮せずにその他の財産だけについて分割協議をすることもありますね。
電卓先生
電卓先生
死亡保険金は受取人固有の財産になるので相続財産ではありませんが、遺産分割協議をする際には、受け取った保険金額も考慮して話しあうことがありますね。保険金を相続財産に含めるのはなく、保険金を受け取った相続人は遺産を受け取る割合を少なるくするといった意味合いで。
情報屋先生
情報屋先生
税金面をも考慮した遺産分割協議をする場合は、税理士に相談してアドバイスを頂きながら話し合いを進めるのが得策ですね。
電卓先生
電卓先生
最終的には相続人全員が納得すれば、どのように遺産を分割するかは自由なのですが、相談を受けた場合には、相続人が求める結果になるように専門家の立場からアドバイスをさせて頂いています。
六法先生
六法先生
電卓先生は税理士も司法書士の資格も持っているので、税金面でも法務面でもアドバイスが出来るので、相談者も心強いですね。

 

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遺産分割協議に関する司法書士の立場

六法先生
六法先生
遺産分割協議について、相続人の代理人となれるのは弁護士のみなので、司法書士や税理士は相続人を代理して遺産分割協議に参加することはできませんね。相続人同士の話し合いの仲裁や、交渉をすることもできません。
電卓先生
電卓先生
税理士は主に相続税の申告等、税金面から一般的なアドバイスをすることが多いですね。
誠実先生
誠実先生
依頼者である相続人から、疎遠である相続人と遺産分割協議をしたいといった相談を受けた場合は、司法書士の立場で相続人に代わって遺産分割協議をすることは出来ないことをお伝えした上で、ご本人から連絡をとって頂くようにしていますね。
情報屋先生
情報屋先生
司法書士は、不動産の相続登記が必要な場合に話し合いがまとまった遺産分割協議書を作成したりはしますが、自ら交渉に関わるような個別具体的なアドバイスをするようなことはないですね。
電卓先生
電卓先生
税理士も同じですね。相続税を納めるために遺産分割協議が必要であることや、どう分けたらこれくらいの相続税がかかるといった一般的なアドバイスはしますが、遺産分割協議をするのはあくまで相続人の方であることは必ずお伝えします。
情報屋先生
情報屋先生
そういえば先日、相続人の方から「第三者がいた方が話し合いがスムーズにいくと思うので、話し合いの場に立ち会ってください」という相談を受けたことがありました。その時も司法書士は個別具体的にアドバイスしたり仲裁や交渉は出来ないことをお伝えしました。手続き面等で分からないことを質問された時は一般的回答はしますが、こちらから「こうした方が良い」といったことを言うことはないですね。
六法先生
六法先生
遺産分割協議で揉めそうな時や、相続人同士では遺産分割協議が進まない時は、弁護士に直接相談するのも良いですし、司法書士から弁護士を紹介することも出来ますので、身近に司法書士がいたら一度相談するといいですね。

 

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換価分割・代償分割と贈与税

換価分割とは、相続財産を一旦お金に換えて、お金を相続人間で分ける方法です。例えば、相続財産が被相続人名義の不動産のみであった場合、その不動産を売却して得た代金を、相続人で分けるといったやり方です。

代償分割とは、特定の相続人が、特定の相続財産を相続する代わりに、他の相続人に対して相応の金銭等を支払って分割する方法です。例えば被相続人が亡父、相続財産が亡父名義の自宅(評価額1000万円)のみ、相続人が子(長男)・子(次男)であった場合、長男が自宅を相続し、その代わりに長男が次男に対して現金500万円を支払うといった方法です。

電卓先生
電卓先生
換価分割や代償分割をする場合には、その旨を遺産分割協議書に明記しておかないと、あとで贈与税がかかってくるかもしれないので注意が必要です。
誠実先生
誠実先生
換価分割や代償分割で得た金銭等が、換価分割や代償分割によって得たことが分かるようにしておかないと、何を理由にその金銭等を取得したのかが分からないですもんね。換価分割をする際、すぐに売却できれば良いのですが、売却までに時間がかかりそうな場合は、売却までの管理費用も考慮した遺産分割協議をすることが多いですね。
六法先生
六法先生
共有名義にすると手間がかかることが多いので、換価分割で不動産を売却する時は代表相続人の単有名義にして売却手続きを進めることが多いですね。換価分割に限らず、預貯金の名義変更や解約手続きをする際も、手続きを進める相続人を決めてすることが多いです。
電卓先生
電卓先生
換価分割をする予定でも、売却までに時間がかかりそうな場合は、共有名義で相続して、売却まで皆で管理をすることもありますね。

 

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